それは高校生活を楽しんでいたある日の出来事だった。
友人のH君が、幽霊のように両腕を吊るして登校してきた。
そのケガの理由を問いただしたが、H君はなかなか話そうとしない。
なんか理由がありそうだ。
我々悪友があまりにもしつこいので、H君は渋々話し出した。
「もうすぐガンダムがはじまる。」
と、H君は、変速ギア付きの自転車を飛ばして家路へと急いでいたそうだ。
冬が近いこの時期は、日が暮れるのが早い。
H君は右足を伸ばして、フロント部にあるライトのスイッチを入れようとした。
その瞬間、、、、ガキッ!
右足がフロントタイアに挟まりタイアがロック!
H君は前方に投げ出され、自転車は2転3転したらしい。
起き上がろうとすると、転倒時両腕から着地したのか手に全然力がはいらない。
自転車を探すと数メートル先に原形をとどめていないグチャグチャの愛車が、、、。
H君は自転車を残し、トボトボ歩いて家に帰ったという。
結局ガンダムには間に合わなかったそうだ。
い、痛いっ、、、笑・・・byKEN